音楽に関する著作権(著作財産権)の他に、原盤権のこと知っていますか?
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音楽活動をしていく過程で作曲・作詞・レコーディング・リリースといった事項があります。
楽曲が出来上がった時点で著作権が発生することはご存知ですよね。
そして、何かしらレコーディングを行うと原盤権という権利も発生しますが、どういう内容で気をつける点を知っていますか?
著作権もそうですがリリースをするしないは別として、原盤権についての内容と気をつける点を知っているのと知らないとだと、後から損をするだけでなく取り返しのつかない事に繋がったりしますので、重要ポイントを押さえていたいところです。
今回は、原盤権についてと著作権と原盤権の違いについて紹介します。
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原盤権とは
まず原盤権は、著作隣接権の1つであり、複製権や貸与権などの複数の支分権から成り立っています。
- 複製権:そのレコードを複製する権利
- 送信可能権:実演をインターネットなどでインタラクティブ送信できるように、サーバーへアップロードする権利
- 譲渡権:そのレコードの複製物を公衆へ譲渡する権利
- 貸与権など
そしてその原盤権とは、「レコード製作者が原盤(マスターテープ)から生まれる利益と支分権を得られる権利」です。
また、レコード製作者は原盤権の保有者ですが、原盤を制作するに当たって制作費用を負担した者がレコード製作者となります。
原盤権が保有できる作成費用についてどこまでのことを含めた内容になるのかというと、対象となる音楽を録音するために必要な機材や人材(エンジニア・演奏者・歌手・実演家)や作業などでかかる費用から、CD・音楽配信等で販売できる最終的に完成したマスター音源(原盤)までの過程の費用です。
原盤権保有についてどこかのレーベルまたは事務所(プロダクション)に所属して制作費を負担してもらった場合は、原盤権保有者はレーベル・事務所側になります。
ちなみに、基本的にはメジャーシーンで活躍されているアーティスト・ミュージシャンの音源制作費は、音楽出版社やレコード会社が負担している場合が多いです。
そして、アーティスト・ミュージシャン自体で制作費を負担をすると原盤権を保有することになりますが、原盤に関わる高い原盤印税(パッケージ定価の12%〜16%)を得ることができます。
よって、収益面からするとプロもアマチュアも制作費が負担する事に越したことはないことがわかりますが、売れない場合は制作リスク(赤字)を全額背負う事になるので気をつけなければならないのがわかります。
著作権とは
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著作権は、著作財産権とも呼ばれます。
そして、著作権は著作物となる楽曲などに発生する権利で、思い浮かんだメロディーや詞自体に発生して作曲者および作詞者がその権利を保有します。
内容はというと、作詞または作曲を行った楽曲が他人が使用するのを許可拒否することができる権利であるため、対象となる楽曲の使用をする場合は、著作者へ許可を得る必要があります。
著作権に関わる著作権使用料(印税)は、パッケージ定価の約6%ほどと言われますが、実際に作詞作曲者に分配されるのは2%前後といわれています。
また音楽著作権は、商標権などのように出願を行って審査を経る必要はありません。
ちなみに著作者自身が持つ権利で他人に譲渡することができますが、譲渡した場合は著作者本人は譲渡した権利を失います。
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原盤権と著作権の違い
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音楽に関して著作権と原盤権は別物の権利になります。
原盤権については、録音された「音」に関する権利です。
それは、著作隣接権の1つで原盤が完成するまでの費用を負担した者が保有ができ、その原盤から生まれる利益を得ることができます。
著作権は、楽曲を制作した人が持つことができる「歌詞」「曲」に関する権利です。
それは、「作曲」「作詞」「編集」によって発生し、そこから生まれる著作権使用料として利益が得られます。
まとめ
原盤権と著作権は内容からも全く別物であることがわかりました。
事務所やレーベルに所属すれば、権利や利益が分散されますが、今後のためにもしっかり知識として持っていくことが良いでしょう。
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