ベースやギターに使うシールドケーブルの自作方法と実際の費用は?

良いシールドケーブルが1本あるだけで音が変わる事を知っていると思いますが、良いケーブルを試した事はありますか??

理想的な音の追求であったりバンドアンサンブルなどで使用するシールドケーブルの重要性を感じている人も多いですが、コロコロとそう簡単に替えられないですよね。

なぜなら良いシールドケーブルってなんと言っても高いっ!

たとえばベルデン8412/6mの既製品で¥8000程するのは当然といったところ。

更に良いものは2倍以上値段のするケーブルもあります。

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本音を言うと理想的な音の追求やアンサンブルにも合う良いシールドケーブル色々と試したい、その上安価で済ましたい。

となれば、自作するのが最適です!

今回は、シールドケーブルの自作方法についての紹介です。

シールドケーブルの自作は難しい?

「シールドケーブルの自作は難しそう・・・」「ハンダ付け難しそう・・・」など果たして自分にはシールドケーブルは作れるのか?と思うかもしれませんが、実際は思っている程簡単です。

人によっては、あっさり作れると思います。

ただハンダ付けはハンダを高温に溶かしてケーブルの線とコネクタを接着するので少し手間に感じるかもしれませんが、ケーブル完成して楽器の出音を聞いたらテンション上がります!

今回シールドケーブル自作で使用した工具類

実際に使用した工具類は以下ですが、必要最低限揃えておきたい工具は1〜4です。

使用した工具類

  1. ハンダゴテとハンダゴテ置き
  2. ハンダ
  3. カッターナイフ
  4. ニッパー
  5. ペンチ
  6. テスター
  7. 精密ドライバー
  8. ワイヤーストリッパー

本来ケーブルの被膜を剥くのには専用の工具があると一番良いですが、カッターナイフで代用できます。

指を切らないように要注意!

今回シールドケーブル自作で使用した材料

シールドケーブルがメーカーや種類も様々で特性も色々とある様に、フォンジャックコネクタも様々。

今回自作したケーブルはBelden 8412です。

シールドケーブルを選ぶのに困った場合は、ど定番なこのBelden 8412がオススメです。

クセはほとんどなくクリーンで、中域であるMID(ミドル)の音が前に出て聞こえる印象です。

また、今回使ったフォンコネクタは、NEUTRIK ( ノイトリック ) のPX,PRXシリーズであるNP2X-BAG(ストレート型)NP2RX-BAG(L字型)を使用しました。

金メッキではありません。

余談フォンプラグ には金メッキ加工しているものもありますが、メッキなしのものに比べると高音域であるHI(ハイ)落ちが起こりますので状況に合わせて使用するといいかと思います。

用意する材料

  • シールドケーブル(長さはお好みで)
  • フォンジャックコネクタ
  • フォンコネクタの構造によりますが、熱収縮チューブ

※ NEUTRIKのPX,PRXシリーズには熱収縮チューブは基本的に不要です。

今回用意した材料

  • BELDEN 8412 シールドケーブル ¥528/1m 税込
  • NEUTRIK NP2X-BAG(ストレート型) ¥385 税込
  • NEUTRIK NP2RX-BAG(L字型) ¥418 税込
  • KESTER 44 1.5m ¥242

今回のシールドケーブル自作手順

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シールドケーブルを自作していく手順は至ってシンプルです。

被膜を剥いてハンダ付けする。

たったこれだけのこと。

ただ、ケーブルや被膜を剥く長さを計ったりと少し細かい注意点がありますので流れとしてはこのような感じです。

シールドケーブル自作の手順

  1. シールドケーブルの長さを決める
  2. 取り付けるフォンプラグのカバーやブッシングを予めケーブルに通しておく
  3. ケーブルの外皮を剥く
  4. ゲーブルのシールド(グランド)をまとめて配線の極性を決める
  5. 各芯線を剥き出す
  6. シールドをCOLDにまとめる
  7. COLD側の芯線をプラグに取り付ける長さに切る
  8. 各配線の芯線と取り付けるフォンプラグに仮ハンダ付けを行う
  9. ケーブルとフォンプラグを本ハンダ付けをして接合する
  10. テスターで接地不良、対極に誤接続などがないか確認する
  11. 残りのパーツを取付けて完成

では、作製していきましょう。

手順1:シールドケーブルの長さを決める

シールドケーブルの長さは、今ご自身で使われているシールドの長さを目安にするのが良いと思います。

今回を機に長さを変更など思われるのでしたら、よくプレイする環境を基に決めると良いでしょう。

ライブハウスで演奏されるなら、1本6mほどあれば十分かと思います。

手順2:取り付けるフォンプラグのカバーやブッシング類を予めケーブルに通しておく

よく製作するに集中し過ぎて忘れがちなこの工程。

初めにケーブルへ通しておかないといけないブッシングやスリーブを通してなく、ケーブルとコネクタを半田付けしてしまい、やり直さないといけない事態に…

片方だけであれば反対側からスリーブを入れることができますが、もう片方を製作するときは「取り外し+やり直し作業」が出てくるので特に注意しましょう。

NEUTRIK PXやPRXシリーズの場合、ケーブルの付け根を保護するブッシングがありますので先にケーブルに通しておきましょう。

因みにブッシングの穴は2mmほどでベルデン8412のケーブル外径は6.65mmほどですが、ちゃんと穴に通りますのでご安心ください。

手順3:ケーブルの外皮を剥く

外皮を剥く長さを測りケーブルストリッパーもしくはカッターナイフを用いてケーブルの外皮を剥きます。

今回の外皮カット長は、両端とも2cm程にしました。

外皮の下には紙の膜があり次にシールド線が格子状にケーブルを覆っているのですが、力を入れ過ぎるとシールド線も切れてしまうので注意してください。

手順4:ゲーブルのシールド(グランド)をまとめて配線の極性を決める

シールド線が出てきたら、精密ドライバーのような先が細いもので優しくほぐして片側にまとめておきます。

シールドと配線の間にあるふさふさした繊維は根元からニッパーで切断します。

そして、白と黒の配線とシールドに分けたら電気にはHOT(プラス極側)とCOLD(マイナス極側)がありますので、芯線の極性を決めます。

配線をどちらの極にしても良いですが、今回は白がHOTで、黒がCOLDにしました。

手順5:各芯線を剥き出す

ワイヤーストリッパー(なければカッターナイフ)を使って皮膜を剥いて芯線を出します。

皮膜を剥く位置

  • HOTの配線の皮膜は、先端から4mm程のところを剥く
  • COLDの配線の皮膜は、配線が伸びている根元から5mm程のところを剥く

手順6:シールドをCOLDにまとめる

シールドは、COLD側の芯線に捻ってまとめておきます。

そして、HOT側も捻っておきます。

手順7:COLD側の芯線をプラグに取り付ける長さに切る

↑NP2RX-BAG(L字型)

↑NP2X-BAG(ストレート型)

プラグの各極性位置は、画像中に丸で記したシルバーの金具です。

HOTが白丸、COLDが青丸。

プラグに取り付けるためにCOLD側の芯線切断長を決めますが、基本的なCOLD側の芯線切断長は以下です。

COLD芯線の切断長

NP2X-BAG(ストレート型)の場合

  • 先端から6mm程の位置

NP2RX-BAG(L字型)

  • 先端から10mm程の位置

ただ、実際に長すぎたり短すぎたりすることもあるので、実際にプラグの各接続位置に配線を当ててみて長さが十分であるか確認してください。

長さが決まったら、ニッパーで切断します。

手順8:各配線の芯線と取り付けるフォンプラグに仮ハンダ付けを行う

温めておいたハンダゴテとハンダで各配線の芯線と、プラグの各極性接続位置に仮ハンダ付けを行います。

プラグにハンダ付けをする際は、ペンチと輪ゴムで挟んだり何かに固定させると作業しやすいです。

手順9:ケーブルとフォンプラグを本ハンダ付けをして接合する

HOT側とCOLD側を間違えないように本ハンダ付けをして接合します。

手順11:テスターで接地不良、対極に誤接続などがないか確認する

テスターを所有しているのであれば、通電や短絡のチェックを行います。

そして、楽器とアンプに通して音が鳴るか試します。

手順12:残りのパーツを取付けて完成

今回のNEUTRIK製のパーツは、樹脂カバーがついています。

ケーブル太さが5.5mm以上の場合は、画像中の丸で印をした部分をカットします。

樹脂カバーが装着できたら、各プラグのパーツを嵌め込み、最後にケーブルを通しておいたブッシングで締めます。

ブッシングについてですが、かなり硬く力が必要ですのでゴム手袋をして締めたり、タオルで覆ったブッシングをペンチで挟んで締めました。

シールドケーブル完成

まとめ

シールドケーブルの自作方法と金額について紹介しました。

ケーブルやプラグの種類によって作製工程は少し異なる部分はありますが、思っていたより簡単に作ることができました。

また今回はベルデン8412のケーブル6mにノイトリック製のプラグを使用して、材料費だけで合計金額¥4213。

既製品の約半分の値段です。

これなら様々な短いシールドケーブルを購入して、自分好みの音への追求もできるのではないでしょうか。

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