Salut!
Ken(@Osobanikorewo)です。
今あなたの所有しているベースのスケールって何であるか知っていますか?
ベースやギターなどの弦楽器で、スケールと耳にすると2種類の意味合いがあります。
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一つは、音楽理論にある音階の意味。
もう一つは、音程に関わってくる弦長の意味。
同じ言葉ですが、使い方がそれぞれ違うんです。
今回は弦長としてのスケールについて紹介なんですが、知っていて良いことはあるのでしょうか?
少しエレクトリック・ベースの歴史的な部分も含めて紹介します。
コントラバスの弦長がヒント
低い音を鳴らすベースの成り立ちをたどると、まず16世紀〜18世紀頃にヨーロッパで使用されていた擦弦楽器のビオラ・ダ・ガンバ属の5本の弦から成る古楽器Violone (ヴィオローネ)がコントラバスの先祖と言われています。
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その後19世紀になってから、コントラバスが生まれたと言われています。
ただ、弦から低い音を出すことは結構大変なことでありました。
弦の音程は、「弦長」と「線密度」と「張力」の三要素で決まるのですが、この要素から低い音を出そうとすると以下のようになります。
- 弦長:弦長を長くする
- 綿密度:弦を太くする
- 張力:張力を弱める
この3つの条件を満たし、且つ人が演奏できるサイズの楽器を作り、その絶妙なバンランスで生まれる低音に見合う共鳴胴を持たせたのがコントラバスで、そのスケールは約1040mm〜1100mmが多いものでした。
エレクトリック・ベースの誕生とスケール
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エレクトリック・ベースは、電子を用いるため共鳴胴が必要でなくなるのと同時に大きくする必要もなくなりました。
ギターのように横にして演奏することも目標にされていましたが、コントラバスの弦の太さと弦長ではあまりにも弾きづらいです。
Fenderの創立者レオ・フェンダーは、当時スタッフと研究を重ね弦の音程の三要素のバランスを考えた結果、34インチ(863.6mm)という今では主流で一般的な「ロング・スケール」が生まれました。
そして1951年、ついにコントラバスの代わるものとして世界で初めてのエレクトリック・ベースがFender(フェンダー)の「プレシジョン・ベース(Precision Bass)」として開発されたのです。
ちなみに、プレシジョン・ベースは2つのタイプが有り、初期型はギターのテレキャスターの形をしたベースで「オリジナル・プレシジョン・ベース」で、その後ピック・アップなどの仕様変更があり現在馴染みのあるプレシジョン・ベースとなりました。
また、ロング・スケールの他に学生や女性向けにの30インチ(762mm)のショート・スケール、多弦ベースやダウン・チューニング向けの35インチ(889mm)や36インチ(914.4mm)のスーパー・ロング・スケール(別名:エクストラ・ロング・スケール)といったものがあります。
補足:ギターメーカーによってスケールが異なることもあります。
スケールの種類と特徴
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前述までのようにベースのスケールについて紹介しました。
またスケールの種類によってどういう人向け、音楽性などの特徴があることにも触れました。
では、代表的なスケールの4種類に対しての特徴をスケール別で掘り下げてみます。
スーパー・ロング・スケール:35インチ〜(889mm〜)
別名「エクストラ・ロング・スケール」。
より長いスケールとなると35インチ以上のものがこの名称で呼ばれることが多いです。
なので36インチ(914.4mm)もこの部類に入り、ドロップDダウン・チューニング向けや多弦ベースのLow-Bなど、スケールを長くする事でテンションを保ち、ピッチが安定したりする目的で採用される事が多いです。
色々な音楽のジャンルがこの世に出てきていることもあり、多弦ベースの他にもジャズベースタイプなどにもこのスケールを用いられていることがあります。
ロング・スケール:34インチ(863.6mm)
エレクトリック・ベースで最も主流で一般的でもあるスケールですね。
テンションのかかり具合も良くあり、弦それぞれの音の明瞭感があるため音にハリが出たりします。
最も一般的なスケールである中、プレジションベース、ジャズベース、スティングレイなどがロングスケールを採用しています。
その他、Gibson サンダーバード(34 1/4インチ)やRickenbacker 4003(33 1/4インチ)などの34インチ前後を採用したベースもロングスケールとしてカテゴリー化されています。
ミディアム・スケール:32インチ(約812.8mm)前後
ロングスケールより、約5センチ短い長さとなっているためテンションがやや弱かったり全体的なサイズが小さくなり演奏面で弾きやすかったり、サウンド面で音色が柔らかい傾向があります。
フレット間がショートスケールより短すぎず、ロングスケールより長すぎないため早弾きをするのに最適であると言われています。
また、弾きやすさが人気のため入門用の機種として採用される事が多い他、女性やお子様用、ギタリストの宅録用として使用される傾向があります。
ショート・スケール:30インチ(762mm)
最もベースのスケールでは短いものになります。
FenderのムスタングやHofnerのバイオリンベースの様にスケールが短い分、フレットの感覚も短い為、子供や女性など体や手が小さい方でも弾きやくすくベースを始めやすいです。
その他、Gibson EB-1(30 1/2インチ)などの30インチ前後を採用したベースもショートケールとしてカテゴリー化されています。
ショートスケールのベースは、弾きやすさはありますがスケールが短い分、弦のテンションが弱い為、出音の輪郭が低音でぼやけてしまう傾向があります。
まとめ:スケールから自分に合ったベースを選ぶ
今回は、エレクトリック・ベースの歴史的なところからスケールについて触れてみて4種類のスケールについて紹介をしました。
自分に合ったベースを選ぶに当たってざっくり言うと、やはり基本はロング・スケールを基準にしてベースを選ぶのが無難。
もちろん身体的な面や、好きな音楽や演奏しているジャンルによって別のスケールのベースを選ぶことは正しい選択だと思います。
もし、迷ったり基準を知っとこうとなるとロング・スケールで試奏してみるのも一つの手ですね。
簡単に何本も買えないものだからこそ、特徴をわかった上で良いベースと出会えるといいですね。
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