どんな音色になるの?ベースエフェクターの種類と効果とその用途

種類も音色も様々で音作りに個性を引き出してくれるエフェクター

それは、バンドアンサンブルにも影響を与える代物です。

正直なところ、アンプとベースのセッティングを変えるだけでも音色は変わりますが、新しい風を吹かせるような音作りをしたいと思いませんか?

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ベース初心者では特に、憧れのベーシストと同じエフェクターを使いたいと思いますよね。

また、初心者でなくても他の音を求めてしまう事があります。

ただ、エフェクターは様々で機種によっても異なるのでよくわかっていないのも仕方ないと思います。

今回は、エフェクターによって効果が得られる音色を大まかに種類別に分けて特徴や用途などについて紹介したいと思います。

エフェクターの種類

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エフェクターといってもその数はかなり多く存在しています。

代表的なのと言えばコンパクトエフェクターマルチエフェクターですね。

また、ラックに備え付けるラックマウント型エフェクターというものがありますが、一般的にはこのエフェクターの種類はこれらの3種類があります。

では、これらの3種類はどう違うのかというと以下になります。

  • コンパクトエフェクター:基本的に音色のジャンルを1つに絞ってコントロールするものが多いです。
    これは、ラックマウント型エフェクターでも同じ内容のものが多いです。

  • マルチエフェクター:音色のジャンルが複数あり、またその中でもさらに細分化された音色が備わっているのが多いです。
    中には、数百といった音色が備わっているのもあります。

  • ラックマウント型エフェクター:筐体の大きさにより複雑な回路を組めることができるため、クオリティーの高いサウンドを得ることができます。
    こちらも、基本的には1つのジャンルに絞った音色のものが多いでが、マルチエフェクターがマウント型になっているのもあります。

関連記事:ベース用エフェクターはマルチとコンパクトでオススメは?種類の違いは?

では、エフェクターの音色はどういったものがあるかみてみましょう。

エフェクターの音色

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実際にエフェクターの音色は数多くありますが、その中で大まかに分けた音色を紹介します。

ディストーション(Distortion)

文字通り音色の音像を歪ませたものになりますが、シャープで硬めでありますが深みのある歪みです。

ベース用のディストーションは、低域が不足することがない様に設計されています。

オーバードライブ(Overdrive)

歪みの王道ともいえるのがオーバードライブです。

あのレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーがBOSS Bass OverDriveを愛用しているのは有名ですね。

音色としては、同じ歪み系であるディストーションより中域が出て柔らかくキメの細かい歪みです。

ファズ(Fuzz)

ファズも歪み系の1つで、音色はノイズの様な荒々しく太い歪みが特徴です。

また、ハウリングしやすいので、フィードバック奏法として利用もできます。

エンヴェロープ・フィルター(Envelope Filter)

ワウ(Wah)とも呼ばれるこの音色は、人が”ワウ、ワウ”と話している様なサウンドで、弦のアタック音に対してエフェクターが自動で”ワウワウ”と反応する自動式タイプと奏者自身の足を使って”ワウワウ”とペダルを動かすペダル式タイプがあります。

自動式は、アタック音に対しどのくらいのレスポンスで鳴らすか、どのくらいの深さなど予め設定をした上で使用します。

ペダル式は、どこまで”ワウ”と鳴らすか、ゆっくり鳴らすのかなど奏者のペダルをどれだけ動かすかの具合で”ワウ”とその場で使用します。

コンプレッサー(Compressor)

役目としては、Compressという言葉からするように「圧縮する」意味合いを持つのですが、簡単に説明すると大きい音と小さい音の音量差を小さくするエフェクターです。

そして基本なシステムは、スレッショルド(どの位のレベルをコンプをかける対象にするか)で設定したレベルを超えた信号を、「アタック」タイムからどの程度圧縮するかを比率にしたレシオ(Ratio)で圧縮します。

これにより、音の粒感を揃えて、独自のアタック感を加えることができるのです。

よくスラップ奏法をする際は重宝すると思います。

リミッター(Limiter)

本来は、パワー・アンプやスピーカーなどの過大入力から保護するための機材です。

システムとしては、コンプレッサーと同じようにアタック/リリース・タイムが最速で、レシオを「∞:1」に固定したものではありますが、ここからが異なります。

設定したレベルをサウンドが絶対に超えないと条件にしたのがリミッターです。

コンパクトエフェクターでは、オートマチックで扱いやすいコンプレッサーのような位置付けの使い方のものが多い傾向です。

フェイザー(Phazer)

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音に回転するようなうねりを与えるようなイメージのエフェクターですが、周波数ごとに位相を変化させた音を元にして、それとミックスすることで生じる周波数特性上の複数のディップ(谷)を、周期的なスピードで移動させることにより音に回転するようなうねりをを与えるのがフェイザーの基本仕組みとなっています。

音の質感は位相を変化させる回路の段数によって異なりますが、音程は基本的には変化しないのが特徴です。

フランジャー(Flanger)

独自の揺れとうねりを音に加えるイメージのエフェクターです。

そして基本的な仕組みは、わずかな時間だけ遅らせた音を元の音にミックスすることで生じる周波数特性上のディップ(谷)を、遅延時間自体を周期的なスピードで変化させて独自のうねりを生み出します。

フェイザーと異なるのは、周波数全体に渡って音の揺れが生じて音程も揺れる特徴があります。

ベース用の機種では、低音域の音程は変化させず高音域だけで動作するようにフランジャーの効果をわかりやすく設計したものがあります。

コーラス(Chorus)

2つの音が鳴っているように音の広がりを加えるイメージのエフェクターです。

ベース・フレーズに清涼感ある揺らぎや深みのある音の広がりの効果を与えてくれます。

このような状況を再現するには、シュート・ディレイ、ピッチ・シフターで行えるのですが、周期的な変化も加えることでより深い効果と音の広がりを得られます。

回路構成は、フランジャーとほぼ同じで異なる点としては、ディレイ・タイムが長いです。

なのでコーラスを深くかけ過ぎると音程が不安定になってしまうので、全体の音のバランスに配慮する必要があります。

トレモロ( Tremolo)

ヴィヴラート(Vibrato)とも呼ばれるこの音色は、ふるえるような音の揺らぎを演出させてくれるイメージのエフェクターです。

ステレオ・エフェクトで浮遊感のある雰囲気を演出してくれたり、早いスピードで極端なパルスでまるでマシンガンのようなサウンドを生み出すことも可能。

音量を上下させる機種をトレモロ、音程を微妙に揺らす機種をヴィブラートと分類するのが一般的です。

ディレイ(Delay)

やまびこを連想させるような同じ音を繰り返すディレイとそれと同等の部類として、ディレイに音程の揺らぎを加えるエコーがあります

用途としては、曲のテンポに合わせたディレイにより追っかけや倍速フレーズにしたり、ショート・ディレイでベース2本が鳴っているようなダブリング効果を得ることもできます。

基本的な仕組みは、アナログ信号を段階的にバケツリレーのように渡していくことで信号を遅らせる構造とするBBD(Bucket Brigade Device)素子を取り入れたものが一般的です。

昨今では、デジタル回路でもBBDの特性をシュミレートするような方法を組み込まれているもの多くあります。

リヴァーブ(Reverb)

音に対して残響効果を与えるエフェクターです。

用途としては、大ホールで弾いているような残響音の雰囲気でベース・ソロや破壊的な打撃音を演出するといったことができます。

元々はギター・アンプに搭載されていたスプリング・リヴァーブでした。

その特性をシュミレートされて高度なデジタル処理により多機能なリヴァーブエフェクターが出回っています。

アイディア次第で飛び道具など様々な使い方ができる機種です。

ベース・シンセ(Bass Synth)

従来のベース・サウンドにはないクラブミュージックに代表されるようなシンセ・ベース・サウンドが得られるエフェクターです。

矩形波やノコギリ波などを独自に作り出し、入力された音程と同じ音程で鳴らすことができます。

また近年のモデルでは、PC上でオリジナルサウンドも作り出すことも可能な機種もあります。

オクターバー(Octavur)

原音にオクターブ下の音程を加えたりすることで、ハイ・ポジションでの演奏でも低域を確保できたり、フレットレスではより深みのある演出を作り出すことができるエフェクターです。

基本的には、原音に対し1、2オクターブ下の音程を加えて厚みのある音色を作り出します。

近年のデジタル式ではオクターブ下や和音ばかりだけでなく、任意の音程を付加できるといったピッチ・シフターなどに近い機種もあります。

DI(ダイレクト・インジェクション・ボックス)

ベースの信号を何も通さないままミキサー卓などに送ると、信号の劣化やノイズが乗ったりなどして良い音を拾えないことが多いため、これらを解消するために信号をロー・インピーダンス化させることで電気的に強化できるのがDIです。

原音に対して効果を与える通常のエフェクターとは違いますが、機種によって音色が変化してしまうことが多いです。

そのため、音質にこだわるなら無視できないアイテムです。

関連記事:

ベースにDIは必要?役割とメリットの違いがある3つのタイプ

ベースに使うDIのおすすめはどれ?ーパッシブタイプ編ー

ベースに使うDIのおすすめはどれ?ーアクティブタイプ編ー

前述でも紹介しましたが、DIとプリアンプが一体型となっているタイプ。

関連記事:

ベースに使うDIのおすすめはどれ?ープリアンプタイプ編ー

プリアンプ(Pewamp)

プリアンプは、本来パワー・アンプの前に接続して、ある程度のゲインを稼いだり、トーン・コントロールや各イコライザーなどで音色を作りこむことができる機能を持った調整用のアンプです。

通常のベース・アンプや、アクティブベースに備わっているイコライザーと機能的には同じですが、独自の音色が固有のプリアンプでしか得られない場合やライブパフォーマンスやレコーディングで場面ごとに音色を切り替えたい場合などで使用されたりします。

スラップ奏法と指弾き奏法の音色の差を解消するためにも使われたりします。

DIと一体型のプリアンプ。

関連記事:

ベースにDIは必要?役割とメリットの違いがある3つのタイプ

ベースに使うDIのおすすめはどれ?ープリアンプタイプ編ー

まとめ

エフェクターの音色について大まかに分けて紹介しました。

細かくみていくと更に分かれていたり、機種ごとによって音色はもちろん機能も異なり奥が深いです。

ネット上にある動画などで特徴や音色を知ることはできますが、購入検討されている場合は必ず試奏して聴き比べをした方がわかりやすいでしょう。

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